【第六回】 マニュアルの「用語」

「用語」とは、専門用語、学術用語、業界用語などを指します。
今回は、マニュアルで用いられる語句、という意味でご説明します。

TV業界用語で、午前0時を意味する「てっぺん」という用語を耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか。

 「“てっぺん”越えるね」
 意味は「午前0時を過ぎるね」です。

この用語の例は、ある業界、つまり特定の人にだけ通じる用語です。

弊社では、専門用語を用いた技術者向けのマニュアル制作も請け負っております(※)が、一般のご家庭向け製品のマニュアルで、このような用語が頻出すると、用語の理解がハードルになり、内容が頭に入ってこない “残念なマニュアル” になってしまいます。

※技術者向けのマニュアル制作においても、用語の理解に時間を取られないよう、用いる箇所を必要最低限に抑えた文章・構成で、目的達成までの最短距離を目指したマニュアル制作をしております。


それでは、マニュアルを書く上で注意する基本的な用語をいくつかご紹介します。

①部品・部位名称

ユーザーが製品を扱う上で必要な部位・部品の名称です。
ボタンが多数配置されていたり、似たような部品を多く使用していたりする製品では、各部の名称を明確にすることで正確な操作に誘導できます。
コツは、名前から形状や役割をイメージし易いようにすることです。

 例)「トップカバー」

製品の上部に付いているカバーと想像できる。


②UI (User Interface)

弊社で制作するマニュアルの対象は「物」に限りません。
デスクトップアプリケーション、Webアプリケーション、スマートフォン向け または タブレット向けアプリ、などでは、このUIが文字通りユーザーが触れる部分です。
コツは、機能や目的別に分類し、直感的な操作ができるようにすることです。

 例)[ファイル] - [エクスポート]

別のファイル形式で書き出す機能。
ファイルを扱うメニューに分類されているので、「何を」エクスポートするのかが理解できる。


③機能名称

多機能を売りにした製品でも、似たような機能が多いと誤操作の要因になり、せっかくの秀逸な設計が台無しになることも。
コツは、名前から用途をイメージし易いようにすること、似た機能との差別化ができていること、です。

 例)「LAN接続」「ペアリング」

どちらも製品を接続する用語ですが、LANを介して接続すること(前者)と、近距離無線通信により製品と製品を接続すること(後者)で意味が違います。
この二つを「製品接続」と呼称してしまうと、例えばトラブルシューティングのときに、どの接続での不具合か判別できない、という問題が生じます。


用語を定義することは、簡単に見えてとても難しい課題です。なぜなら、殆どの製品は “作ったら作りっぱなし” ではないからです。

ユーザーレビューへの対応や新機能の搭載、新基準への改定、様々な理由でバージョンアップし、ユーザーにより快適な製品を届けようと日々努力されているからこそ直面する課題と言っていいでしょう。

用語を定義することで、後継の用語との棲み分けが容易になります。また、実はマニュアル自体の整理にも役立ちます。

同じ手順を説明しているはずなのに、記載しているページごとに少しずつ違う、、というご経験、ありませんか?

マニュアルを改善したいけれど、どこに手を付ければいいのかわからない。そんなときは、「用語」を見直してみると良いかもしれません。


■ドキュメントサービス部では
弊社では、「用語」の評価も含めて、現状のマニュアル評価と改善提案を承っております。


お問い合わせだけでも構いませんので、お気軽にご連絡ください。


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