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【第十回】 ホントかしら 2

2018.08.26


前回のホントかしらの続きです。


7. Blanc de Blancs
映画「ロシアより愛を込めて」の公開当時、主人公ジェームズ・ポンドが "A bottle of Blanc de Blancs." と注文したシーンで字幕が「白ワインをくれ」となっていたのは、ワイン好きの人達の間では有名な笑い話です。

Blanc は白という意味だし、なんかワインのような瓶が見えるので「白ワイン」にしたのだろうと。で、Blanc de Blancs は本当は何かというと「シャンパン」です。
シャンパンの原料となるブドウには白ブドウと黒ブドウがありますが "Blanc de Blancs(白の白、白から白)" とはすなわち白ブドウのみから作ったシャンパンであり、普通、白ワインとは言いません。最近ウェブで「『白ワイン』と訳したことは敵方スパイの頼んだ赤との対比を際立たせる素晴らしい訳だ」との記事を見ましたが、ホントかしら、です。

確かにシャンパンは大きく分類すれば白ワインの仲間ですが、ジェームズ・ボンドが単にchampagneと言わず、好みのうるさいところを見せてわざわざ Blanc de Blancs と言っているのですから、せいぜいシャンパンという訳語に留めるのが普通だと思います。

細かいようですが例えば "live as a Japanese" を「日本人として生きる」ではなく「動物として生きる」と訳したらどうでしょうか。日本人は人間だし、人間は動物だから「植物との対比を際立たせた素晴らしい訳だ」と褒めるのでしょうか。


8. 煙草を吸いながら働いてはいけません。
「煙草を吸いながら働いてはいけません」を機械翻訳にかけると、Don't work while smoking. と訳出され、それを見た英米人は仕事をやめて煙草を吸う。
これは何年か前に機械翻訳ソフトを買ったアメリカの友人が笑いながら言っていたことですがホントかしらと思いました。
ふと思い出して現在の Web 翻訳で試してみましたが、同じような結果になりました。まあ、そんなこと言い始めると「ウソを言え!」だって「Tell a lie!」ですけどね。

9.healthy food
学生時代に「健康に良いという意味なら healthful を使わなければならない。healthy food では病気にかかっていない、傷んでいない食品という意味にしかならない」という説明を翻訳の解説書で読んだことがあります。
ホントかしらと思いながら特に確認もしませんでしたが、留学時代に友人に聞いたら大笑いしていました。"healthy food" って検索すればいくらでも用例が出てきますよね。

10. 場面に応じた routine の訳
翻訳の仕方の本に書いてありました。
「routine という語はふつう「恒例の」と訳しますが、翻訳では場面に応じた訳語の選択が重要です。刑事が容疑者を警戒させないように敢えて "This is a routine inquiry." と言った場合には「これは通り一遍の調査です」と訳さなけばなりません」ホントかしら!!!
「これは通り一遍の調査です」なんて言う刑事いたら思いっきり警戒すると思うのですが。

11.Tee time, Please!
英会話上達法のような本に「英語はどうやったって通じる。ゴルフの出発時間の予約は、"Tee Time, Please!"と言えば、OK」というような記述がありましたが、ホントかしら。私が知る範囲では、ゴルフのスタートは普通 "teeing off time " と言うように思います。素朴な疑問ですが Tee time は Tea time と区別がつくのでしょうか。まあ、日本のゴルフ場で外国の人が「出発するだ時間、どうぞ」と言っても、スタート時間の予約はできるような気もしますが。


以上「ホントかしら11題」でした。


それではまた。よさこい。よさこい。

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